Thing to lose in exchange for convenience
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HDRでもキリヌキ加工でもなんでもない撮って出しですよ、奥さん(誰だよw
こういうのは露出補正じゃ難しい。

ブタさん、実はこのエントリの背景にあった四角い部分なんだけれど、測光の加減で抜いたようになる…えぇ、知っている人にとっては凄く当たり前のことなんですけれどね。マニュアル(Mモード)で撮り慣れていないとなかなか難しい&思いつかないかも知れない…。

(ブタさんを撮ったのはSONYだけれど)NikonがDfを作った理由のひとつに、開発した機能をもっと使って欲しいというメッセージが込められている。というのも、多くの人はインスタントにキレイな絵を作りたいから、メーカが作ったパラメータのまま使う。例えばそれはシーンモードだったり、プログラムモード(Pモード)だったりする。これはこれで使い道があるし、特に知識や経験がなくてもそれこそ「押すだけ」で綺麗な絵が出て来る…そこは否定しない(そういった需要は必要だと感じているし、間違いなく確実に「写っている」ことが大事なシーンもある訳だから)。コレを最初に付けたのは記憶が正しければキヤノンで、今なら総スカンを食いそうなキャッチ「ママでも撮れる」だったような気がする(フィルム時代の話だからねぇ)。

フルオートやプログラムモードは言って見れば最近のクルマのようなもの。使う側が特に深く考えなくても、面倒な部分は全部やってくれる…と書けばわかりやすいかも知れない。面倒な部分はやってくれるから、プロ並みの絵を簡単に作る事が出来る…という仕組み。普通はコレでいい。

ところがちょっと人とは違うことやりたいとか、個性を出したいとか思うようになると、メーカお仕着せのモードでは出来る事が少ないのでAモード(露出優先オート)に手を出す。つまり、絞りだけ自分で決めて後はカメラ任せ…という多くのアマチュアカメラマンが愛用しているモードだ。それがダメなのではない。Aモードは計算しなくていいから便利だし、失敗がほぼない。いきなりフルマニュアルじゃ敷居が高いから…という理由も納得出来る。

ちょっと前に「写真は光を操るんですよ」とか宣っておきながら、同時に「ボクは露出優先モードしか使いません…マニュアルは面倒だし露出優先モードがあるのに意味がないですよね…ボクは使った事がありません」とか言ってる若い写真家の先生がいた。ウチだってそんなにわかっている人ではないけれど、コレは違うんじゃないかなと思う。

確かに露出優先モードでも「露出補正」という機能を同時に使う事によって光の強弱を調節する事が出来る。さっと撮りたい時に便利だと思うし、フルマニュアルより圧倒的に楽だ。でも、人様に説明するような立場にある写真家の先生がマニュアルは意味が無いとか使った事がないとか言っちゃダメでしょ。

写真を撮るという行為は、写真そのものを構成するコンテンツ(構図や色合い、被写体含む)へ対するセンスという名の技術と、カメラという機械を思った絵柄になるように操作する技術の2つが必要で、確かにその中からカメラ操作をコンピュータにある程度肩代わりさせてコンテンツへ注力するというのはアリだと思うのだけれど、コンピュータに肩代わりさせる度合いが多ければ多い程、個性から離れていく(注:コンテンツが勝る事もあるので全てそうだということではない)訳で、確かに1から10まで全部自分で必ずとは言わないが、なぜそうなるのかを理解して使うのと、単に楽をしたいからと内容を知らずに使うのでは、結果の幅が大きく違うんじゃないかな、と思う。

上手になりたいと言う人にはMモードを勧めている。確かに最初は面倒だけれど、全部自分で決めることによってなんで明るくなるのか、なんで暗くなるのかが理解出来るし、慣れれば撮る前に数字が思い浮かぶようになる。そして光は自分で決める方が楽と言う事に気がつく。気がついた上で露出優先やシャッター優先、果てはプログラムオートを使うと、その便利さに気がつくと同時に、便利さと引き換えに失ったものに気がつくんじゃないかな。

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