
ちなみに下にあるのはiPad
まずガワよ、ガワ。世の中ガワがステキに見えないとそれこそ技術者のマスターなんちゃらな時代。それなりにターゲットによってもガワは大事ってことなんですが…なんスか?これ…というのがはっきり言ってファーストインプレッション(SONYさんごめんなさい)。というのも、ガワだけだとコレのターゲット層がよくわからない。というか、やっぱりサイバーショットを引きずっているんだな、と。
ある程度やってるカメラオヂサマを狙うのであれば、PenやGF1のような正統派?スタイルにすればウケがいいだろうし、逆にオサレなカメラ女子向けにするのであれば…あぁ、カメラ女子はもっとごっつい一眼レフ持ってるか…。それともケータイ卒業組の若い女性とか狙うにしてはレンズがデカくて…もっと小さい方へ行っちゃうかなぁ…と。
要するに見た目は確かに洗練されているんだけれど、微妙にターゲットを外しているような気がしてならないのよね。前にもちょっと書いたけれど、この手のブツは「娯楽品」のエリアな訳であるからして、やはりぱっと見て「欲しいな、アレ」と思わせる何かがないと今後難しいかも知れない。

しつこいようだが、下にあるのはiPad
映像素子の物理面積としてASP-Cサイズの方がM4/3より大きい、つまりそれだけ光を吸収する面積が広く描画にゆとりが持てる…とも言える。もっと単純に説明すれば、同じ画素数(NEXは1400万画素)ならば、素子の面積が広い方が1画素あたりの面積を広く取れるという計算になり、だからその分光の吸収度が高くなり、暗所に強く光の分解性能に優れる…とまぁこんな具合。だからコンパクトデジカメの中でもDP1とかASP-Cサイズの素子を使っているものの方が写りが良かったり玄人ウケしたりするという寸法。
でもってNEXの話に戻ると、ASP-Cのミラーレスという意味でGRDシリーズでもDPシリーズでも出来なかったことが出来る、だから新しい…と言いたいらしい。まぁカタログスペックを見てどうのっていうのはあまり好きではないが、この手のデバイスは映像を作る上でエンジンの排気量みたいなものだから、映像素子はそれなりにデカい方が綺麗、でもボディは小さい方が取り回しが楽…とまぁそんくらいに理解しておけばいいと思う。つまり、ケータイカメラで上手くは撮れてもキレイに撮れない(大きく表示した時とか)のは、この映像素子の大きさに起因していることが多いということだ(勿論レンズの性能とか他にも要素はあるのだが)。
※映像素子の大きさの比較はWikiのこちらの画像が分かりやすい。フルフレームと書かれているのが普段ウチが使っている35mmフィルムサイズ。

構造モデルは好きです
16:9(デフォルト)で撮影しているのと、基本オススメモードで撮っているので手作業であれこれ調整すれば…という部分があるかも知れないというのも書いておく。要は買ってきたそのまんまの状態で撮影ってヤツなので、さらに設定を追い込めばもっと違う絵になるかも知れないが…それでは比較にならないというのを理解しておいて欲しい。掲載した絵は全てJPG撮影後、Apertureで再現像(パラメータは全て無加工のそのまんま)、トリミング後にPhotoshopで縮小処理している。その他詳細はExif参照のこと。

高速連射だと…
秒7コマが実現したということ自体は、ボディサイズだけをみればもっと速い連射を実現しているデジカメは存在する。が、ASP-Cサイズの素子をもってこの速度はデジタル一眼のミディアムアッパークラス相当。だから制限事項があってもこれには素直に拍手を贈りたいところだ。
連射の場合、秒7コマで行うのであれば、フォーカスが1コマ目でロックされるというところ。つまり、手前に向かって来る猫や人は連射すると最初のコマ以降全てピンぼけになってしまうということだ。作例のようにメインの被写体は静止している場合には良いが、運動会等で自分に向かって動いているものだと一度連射を外さなければならない。要するにコンティニュアスモードではない、ということ。余談だが、コンティニュアスモードにすると秒2.6コマだそうだ。
それとボディの軽さと小ささで連射モードでは被写体との距離を固定しにくかったというのも書き添えておく。こちらもNEXに限ったことではないし、よっぽど動きの激しいものを追わない限りは問題ない。
むしろASP-Cというサイズの素子を使っていながら、この連射速度はかなり良く出来ていると評価するのが正しいと思う。実際、書き込みが追いつかなくなるまで数十コマ撮れる(サンプルで頂いたのはクラス4のSDカードなので)訳で、実際のフィールドではせいぜい10数コマ程度が実用範囲を考えれば、かなり驚異的だと言えるのではないだろうか。
試作機ということを踏まえてちょっと気になったのが、各種モードによるピントのバラツキ。実はあれこれ色々なモードで撮影したのだが、戻ってからピクセル等倍で見ると微妙にピントが違う。まぁこのあたりは最終的には調整されるものだと思われるし、そうでなくてもよほど大きなサイズで確認しなければ判別は難しいレベルだ。

何も考えないで撮るとこんな感じに写る
オートホワイトバランスも優秀で、複雑な光源のところで意地悪をしてみたが、ほぼ狙い通りの温度で撮影出来ていた。太陽光下で試している訳ではないが、一般的に考えて絶対光量の少ない室内でこれだけの精度が出ていれば優秀だろう。つまり飲み屋で酔っ払いながらボタンを押しても、オネェちゃんの顔は綺麗に写る…ということだ(なんじゃそりゃ)。

少しボケを意識して撮るのだが…
つまり、この写真のように人と花と背景をいっしょくたに画面に入れてボタンを押すと、イヤでも人の顔にフォーカスがいく。花メインで人の顔をぼかすのが時間内には出来なかった。まぁ普通は人の顔優先だよねぇ(笑)。
最初に書いた通り全体的にターゲットが微妙なところがあるのだが、実際に手に取ってみて被写体を狙ってみると良くも悪くも、あぁSONYの製品っぽいなぁ…と感じる。洗練された新しいデザインや手触り、持ったときのバランスや各種ボタン類の操作感は非常に優秀で賢そうに感じる。反面、外に持ち出し取り出して手で操作するデバイスにしては実に華奢ですぐに壊れそうな印象。マウントやアクセサリ端子の独自性も、今までの資産は全く(純正ではという意味)活かすことが出来ない。これ単体で完結させるのがベストチョイスであり、また、そういうターゲットがメインなターゲットということになる。
コンパクトデジカメよりちゃんとボケさせたいけど、デジタル一眼は大きくて重いしオヂさんっぽいからイヤ…という人に向いているんじゃないかな…。でも逆に最もカメラを買ってくれる(コンパクトデジカメも含めて)層へのアピールには微妙に不足している感も拭えない。これがもし新作のEマウントでなく、Aマウントならば見方も変わってきたのかも知れない。勿論、その場合はフランジバックの関係でサイズを犠牲にしなければならないが…。
数日後にはショールームに実機が展示されるそうなので、気になるのであれば確かめてみるといいだろう。
※要望があったので写真2枚追加。

普通に撮ると人の顔にフォーカスがいく

このように人の顔をわざと外すのが面倒かも知れない