
(A- ww Oo Ss D- C-)かな…
前回書いたように、そもそも猫は縞柄でした。この縞を形成する遺伝子をアグチ遺伝子(A)と呼び、縞を作らない遺伝子をノン・アグチ遺伝子(a)と呼びます(前回「アグーティ」と言ったのはここから来ている)。アグチ遺伝子(A)はノン・アグチ遺伝子(a)に対して優性、逆は劣性となるので、AA(優性ホモ)またはAa(ヘテロ)の場合は縞柄、aa(劣性ホモ)の場合のみソリッドになります。
つまり縞柄なら(AA)か(Aa)、ソリッドなら(aa)なので、両親とも縞柄の場合で両親とも(AA)もしくは片方が(AA)でもう片方が(Aa)か(aa)なら100%縞柄(子供はAA/Aaしか生まれない)、両親とも(Aa)の場合、75%が縞で25%がソリッド(全ての組み合わせがある)、片方が(Aa)でもう片方が(aa)だと50%縞柄、両親とも(aa)の場合、100%ソリッドということになります。もっと簡単に言えば、大多数が縞柄ということですね。
白を形成する遺伝子(W)も組み合わせパターンは3つ(WW、Ww、ww)ですが、この(W)は非常に強力な遺伝子で、1つでも持っていると全身白くなります。つまり、(aa W-)だと全身真っ白…えぇとっても。
※いちいち全種類書くのは大変なので、(-)として「どれでも」という意味になります。先の縞柄で言えば、(AA)か(Aa)が縞(aa)がソリッドなので縞柄は(A-)と表記。
白斑点とかは白を形成する遺伝子とは別のアンドホワイトという遺伝子が作用します。(S-)が白斑点あり、(ss)が白斑点ナシになります。(SS)だと白斑点が多く(オナカ真っ白とか)、(Ss)だと白斑点が少ない(スモモさんみたいな)となる為、くるみさんのようなタビー・アンド・ホワイト柄の遺伝子をここまでの知識で表記すると(ww A- SS)となります(ww:白でない、A-:縞柄の、SS:白斑点多い)。
猫の毛の色、つまり黒、赤(茶色)を決定する遺伝子は性染色体(X染色体)の上にあり、伴性遺伝します。黒が(o)、赤が(O)なのですが、Y染色体にはこの遺伝子は存在しないので、遺伝の組み合わせがややこしくなります。
・XX(メス)の場合
X(O)+X(O)=赤系
X(O)+X(o)=赤系+黒系
X(o)+X(o)=黒系
・XY(オス)の場合
X(O)+Y=赤系
X(o)+Y=黒系
となります。三毛はこの赤系+黒系に先に書いたアンドホワイド遺伝子が作用することにより3色になる、という仕組みで、三毛はメスというのはメスのみが赤系+黒系という組み合わせを持てるから、ということになります。
余談ですが珍重されるオスの三毛はX(O)+X(o)+Yとなるらしい。穿った言い方をすれば遺伝子異常なので子孫を残すことは出来ない、ということになるそうです。
色の濃淡を決める遺伝子もあります。色が淡くなる(d)と淡くならない(D)となるため、(dd)なら色は淡くなるのですが、(D-)だと淡くならないとなります。猫ズの柄が割とはっきりしているのはこの為で、75%の猫ズは淡くならない、ということになります。
ポインテッド、つまりシャム猫等の顔と耳、手足の先等に濃い色がのるのを決定するのはサイアミーズ遺伝子(c)です。この遺伝子は色素形成を抑える指令を出すのですが、低温部分では色素形成そのものが抑えられてしまうため、体温の低い部分(顔、耳、手足先、シッポ)ではこの遺伝子が働かず、濃い色が残ることになります。(C-)なら色素形成は抑えられず(cc)でのみ抑えられるため、ポインテッドの子は少ない、となります。
これら以外にも、毛の長さを決定する遺伝子(L)とかシルバーにする遺伝子(色素抑制遺伝子:I-)というのとかあったりします。また、縞猫にも4種類あって(T)マッカレル、(Ta)ティックド、(tb)クラシック、(ts)スポテッドとあれこれ細分化されるのですが、それら全部を調べて書くと途中で絶対眠くなるので…ブリーディングするなら全部知らないと仔猫の予想が出来ないので大変でしょうけれど、野良を追っかける程度ならこれで十分かな、と。え?難しいゴタクは抜きにしてとっとと写真撮ってこいって?(笑)